◆永劫回帰（えいごうかいき）
- Literal：Eternal regression.
- Category：My saying
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フリードリヒ・ニーチェの思想で、経験が一回限り繰り返されるという世界観ではなく、超人的な意思によってある瞬間とまったく同じ瞬間を次々に、永劫的に繰り返すことを確立するという思想である。（Wikipedia）
人の生は宇宙の円環運動と同じように永遠に繰り返すと説き、生の絶対的肯定と彼岸的なものの全面否定。（コトバンク）
わが国の古代人は、この永劫回帰の世界観にどのように耐えたか、苦患（くげん）の生を送るものにとって、常世とは苛酷なユートピアではないのか。その答えは私の考えでは三通りある。
第一には、死が生の延長であるように、生もまた死の延長であるという世界観によって、古代人は、誕生は常世からの再生であると信じていた。すなわち死ぬことは、再生とつながるこであった。
第二には、死者の生活は現世と同じであるとはいえ、その魂は個性的な面を次第に消失して、祖霊と合体する、つまり一つの型となる。このことによって、生前の生ま生しい感覚または感情は軽減される。
第三には、死者は神となって生者を守護するという思想がいつしか生まれた。そこでは死者は自愛にみちた生者の守護神なのである。（講談社学術文庫谷川健一著『常世論』引用）